11才のシーズーの女の子です。
右前足の足裏に腫瘍ができ様子を見ていたところ、数か月でどんどんと大きくなってきたので相談されました。
肉球のちょうど後ろ側に大きな腫瘍ができてしまっていて、歩くときに地面につくようになってしまい、皮膚がいつ裂けてもおかしくない状況でした。
腫瘍はがっちりと固着しており、皮膚を大きく失う可能性もありました。飼い主様のご希望により、手や皮膚ををなるべく残して負担をかけずに手術をしてほしいとの事でした。
アメリカで身につけた外科技術でうまく切除することができました。
肉球もだいぶ残り皮膚もなんとか縫合することができました。
病理検査の結果は軟部組織肉腫という悪性腫瘍で、局所浸潤性がとても強く、切除後に局所再発を繰り返しやすい腫瘍ですので、今回のように腫瘍が大きくなりすぎて、正常のマージンが十分に取れなかった場合は、特に慎重に経過を見ていく必要があります。
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